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くつ下のこと

  • 3月26日
  • 読了時間: 3分

寒い寒い冬がもうすぐ終わろうとしている。ニット、くつ下、タイツが大好きだから、冬が終わってしまうことがとても寂しい。着たい服を纏うことができる冬がやっぱりいちばん楽しいなあ。ただ、私の大好きな命たちが芽吹く春も待ち遠しい。

春は、出会いや別れや、なんだか少しきゅっと胸が掴まれるようなシーンが多い気がする。そんな私も今年の春は、少し変化があった。8年間契約を交わしていた商社会社とこの3月で一区切りすることとなった。2019年、企業デザイナーとしてくつ下のデザイナーを卒業し、ひとりで事業をスタートしたタイミングで、業務委託として契約をした会社だった。独立した当時、ようやくくつ下のデザイナーとして自信が持てて、一人でやっていこうと思った。ただ、laceflowerとしてブランド一本で働くことも、くつ下の知識も、まだまだ勉強していたい。(というか、ずっと勉強しているしいまだに継続中できっと終わりのない世界。)そんな時に出会った会社で、気づけば8年という月日が経っていた。


契約して二週間、チームにも仕事にも全然慣れていないのに「上司が都合が悪くなったので、取引先様とタイのくつ下工場へ行ってきて」というところからスタートした。そんな無茶振りばっかりで、大変癖のあるお取引先様と、くつ下の専門知識が高い営業のおじさまたちに囲まれながら、必死だった8年。当初はブランドをスタートしたけど、おそらく9割は商社の仕事でいっぱいだった。今まで、いろんなくつ下メーカーで勤めてきたが、私が見た現場の中でダントツにプロフェッショナルな集団で、自分の知識の愚かさに何度も悔しい思いをした。当時くつ下デザイナー歴6年目。自信が持てたはずだったのに、まだまだ全然私くつ下のこと知らないじゃん‥て、また自信を無くした。まずは「同じレベルで、会話ができるようになろう」と、必死に喰らい付いて、とにかく勉強したし、タイの工場の方にたくさん質問ばかりしていた。工場の方には大変助けていただいた。(すぐタイに行けと言われて行って良かった‥)1年目はとてもしんどかったことをふと思い出すけど、辛かった想い出以上に私のくつ下人生、素晴らしい8年間となった。きっとこの8年があったから、私は今のlaceflowerも高山植物図鑑も生み出せたと思うし、日々くつ下に向き合うこともできている。癖のあるお客様と癖のある靴下マニアの先生たちに、たくさん勉強させていただき、より靴下への探究心が生まれていった。今の私があるのは、8年一緒に勤めたこの会社のおかげ。


区切りをつけた理由は、いちばんは私がいちばん大切に想うくつ下をもっと大切に想いたい。大切に想うくつ下にもっと時間を費やしたい。ブランドを好きでいてくれるお客様への想いが募り、もっとこのブランドのことを追求していこうと思ったのがいちばんの想いだった。くつ下というアイテムに携わって今年で14年目。こんなにも長くひとつのことを探究し、追求していったのは初めてだし、きっと私の人生で、「誰にも負けないくらい好き」と言えるものがくつ下になることは間違いないけど、私が想うくつ下をどう伝えていけるだろうか、好きでいてくれる方に、ずっと好きでいてもらえる努力をしなくては。これからも、くつ下との向き合い方を考える日がつづく。


好きだから、頑張れる。好きだから、努力できる。好きだから、喰らい付いていける。

「好き」な気持ちはこんなにも人を支えてくれるのだ。


"くつ下って楽しい" 。

私のくつ下を履いて、ぜひ感じてもらえますように。

こんなにも好きなのだから。

私の作るくつ下を信じて大丈夫。




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