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山で履くレギンス、街で履くタイツ

更新日:5月17日



セカンドラインとして、登山のシーンで主に履くアウトドア用のレッグウェアを 展開する" 高山植物図鑑 "より、新しい製品を開発しています。開発がスタートしたのは、2021年6月。高山植物図鑑の靴下をデビューした年。靴下の次は何を作ろうと考える余地もなく、レギンスの一択でした。山で履く丸編み(サイドに縫製がない・股部分は縫製あり)無縫製のレギンスを開発中。丸編み機で編んだレギンス、タイツって、とても良いんですよ。足になんの違和感もなく、フィットしてくれる。ニット特有のフィット感が大好きです。丸編みレギンスを山で履けたら良いなあとずっと思っていました。


私がレギンスを履くシーンは、


・夏のテント場(就寝時に)

・秋の紅葉時期(スカートやワンピースの下に)

・冬の雪山登山(パンツの下に)

・春先の残雪期(パンツの下に)


と、私の中でレギンスというアイテムは結構登場シーンが多い。


登山を始めた当初は、サポートが入ったモンベルのナイロン素材、着圧レギンスを履いていた。足が疲れにくいと聞いて、確かに少しは疲れにくい感覚はあったけど、着脱が面倒。締め付けが強すぎて余計に足が攣りそう。着圧レギンスの疲れにくさに頼らなくても、登山のレベルも上がり、歩き方など慣れてきて疲れにくくなった事から、サポーター入りのレギンスから何もサポートが入っていないアイスブレーカーの【175 Everyday Merino Base Layer Leggings】を履くようになった。サポートが入っていないレギンスの快適さに驚き。

メリノウール100%という素材の点も良かった。ただ、1点欠点があった。それは縫製の為、フィット感が足りない。膝が出る(生地がたるむ)。生地感の薄さもメリノ100%も完璧なのに、履き心地のフィット感だけがずっと気になっていた。


そんなストーリーから次に作るアイテムはウールの丸編みレギンス、一択だった。色はチャコールグレー。calvinkleinのタイツの色。あとはいい感じのダークブラウンやダークネイビーも。


レギンスを作る機械は、靴下よりも太ももから伸びを出さないといけないので、靴下の編み機よりも機械の釜形状(大きさ)が異なり、大きな釜がある機械でないと編み立てができません。4インチ以上の釜形状の機械で編む事がほとんどです。国内の靴下工場は軒並み減少傾向にありますが、靴下よりもタイツレギンスの長物を編める工場さんは特に少なく、とても貴重な存在です。大好きなタイツの物作りが出来なくならないように、なんとかこれからも継承して頂きたい。


ウールレギンスの拘っているポイントは、丁度いい生地感(厚すぎない、薄すぎない)。ここを一番拘っていて、暑くない履きやすい生地厚。ピリング(毛玉)になりにくい。フィット感がある。ウエストのゴムも程よくきつすぎない。


などなど、とにかく拘りを詰め込んでいます。1年半程、試作・修正・テストを何度も繰り返し、ようやく思い描くレギンスに仕上がってきました。開発に協力頂いているニッターさん、本当に本当に感謝の気持ちです。その工場さん、私の大好きな機械をたくさん持っていて、なんだかマニアックな機械?が多くて。


レギンスは、320nという針数のかなりハイゲージ機械で編んでもらっています。よく市場にある靴下は144nの針数が定番で多く、それの二倍以上の針数なので、相当ハイゲージ。ちなみに高山植物図鑑は200nの針数。(なんのこっちゃですね、マニアックな話が止まらない。)


レギンスを編む機械、320n機がいいとずっと思っていたのですが、ただ、使いたいメリノウールの番手が過剰で糸がかからないから編み立てできないとずっと言われ続けていました。どうにかして何か方法はないかなと思った時、昔、靴下メーカー時代に作った320nの綿混レギンスを思い出して。同じ編み組織で一旦試しに編んでもらえないかとお願いしたら、なんとなんと編めたんです。靴下ではあまり使わない組織"交編編み"という組織。簡単に言うと、メリノウールと裏糸(ナイロン・ポリウレタン)を1コース毎に編み立てすること。この編み組織、裏糸の部分にはメリノウールが通っていないので、ある程度、通気性が出て登山時に向いていると思います。


laceflowerの方でも大変お世話になっているニッターさん。


本当に素敵な生地厚のメリノウールレギンスが出来そうなので、合わせてタイツも製作中。こんなハイゲージのメリノウールタイツは見た事ない!靴下人生史上、最高のレギンス・タイツが生まれそう。やっぱり、メリノウールって最高だ。早くお披露目ができるよう、最終テストに向けてこの冬はたくさん雪山登ろう。レギンスと合わせて同時に、もう一つ開発しているものがあります。これもまたまた最高な靴下になりそうなので、改めて報告しますね。


靴下って楽しい。靴下の楽しさ、快適さを伝えていけるように。

靴下が大好きです。




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