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- Makino Botanical Garden
いま当たり前に花の名前を言えること、花を知ることができること、牧野さんのおかげです。私が、日本でいちばんに行きたい場所、高知県立牧野植物園に行ってきた。牧野富太郎さんは日本の植物学者で「日本の植物分類学の父」と呼ばれる人物。独学で植物学を学び、日本中の植物を調査・分類したことで知られています。ここに行くまでは、植物学者の人物の一人、でしかなかったのだけど、ここ植物園で牧野さんの人物像に吸い込まれてしまった。知れば知るほど「好きなことを極めた人」という印象だ。好きなものにこんなにも無我夢中になれること、素晴らしいことだ。 植物園は、五台山という小さな山の上にあります。車で植物園にいく道中は、登山道へアクセスする道のような狭い山道を進んでいく。すれ違いができないので一方通行になっていた。このアクセスまでの道のりまでも、世界観がすごい。たどり着いた先にある植物園はどんなところなのだろう。と、ドキドキとワクワクが止まらない。この時点で、とっても興奮していた。 着いた先にたどり着いた植物園は、入り口手前からたくさんの花の標識で埋め尽くされた花の楽園が広がっていた。四季折々の植物を楽しみながら、植物の魅力や自然とのつながりを学ぶことができます。植物を「見る」だけでなく、「知る・感じる・学ぶ」ことができる植物園です。園内には、高山植物や野草、温室植物などさまざまな植物が育てられており、牧野さんの研究や人生を紹介する展示施設もあり、内容盛りだくさん。植物学や植物園についてもたくさん展示があり、頭パンクしそうなほど素晴らしい情報の数々。所要時間2時間と書いてあったけど、平気で4時間もいてしまった。 牧野さんといえば、牧野式植物図。植物を観察・分類する際に、非常に細かく植物の特徴を記録しました。 その中で有名なのが、植物を細密に描き、特徴を正確に残す「牧野式植物図」の考え方です。 — 牧野式植物図の特徴 実物を徹底的に観察する 花だけでなく、葉・茎・断面・種まで描く 美しさより「正確さ」を重視 植物の特徴がわかる構図にする 学名や採集地なども記録する 牧野博士は、「植物を正しく知るためには、正しく描くことが大切」と考えていました。現在の植物図鑑や botanical illustration(植物細密画)の多くにも、牧野富太郎の観察姿勢や表現方法が受け継がれ、植物を“かわいい花”としてだけでなく、「ひとつの生命」として丁寧に見る文化を広げた人物でもあります。 たくさんの訂正文字。妥協なしの姿勢が垣間見れる。 laceflowerから秋冬に展開しているノースポールというコレクション。ノースポールのお花がエディブルフラワーのコーナーに自生して咲いていた。食べられるのかな?「冬の訪れ」という花言葉ですが、5月頭に花を咲かせていた。やっぱりかわいいなあ。小さな小菊。 " 植物に感謝しなさい。 植物がなければ人間は生きられません。 植物を愛すれば、 世界中から争いがなくなるでしょう。" 牧野さんが、誰よりも、植物を愛し、想い、届けていく姿。この植物への愛は、誰にも勝てない。本当に、花を生涯愛した人生だったのだろう。こんなにも一途に想い続けられることは、そう簡単ではないはず。だけど、牧野さんの姿を見ると、楽しく学び続ける笑顔の写真ばかりだった。きっと、楽しい以外の苦悩もたくさんあったはずなのに、こんなにも一つのことを続ける努力ができること、努力の賜物だ。尊敬という一言では言い表せないほどに、私は牧野さんに心を奪われた。植物を愛せて良かった。またいつか必ず行きたい。次は、晴天の日に。 牧野さん、本当にすごい人だった。日本に、こんなに素晴らしい植物学者がいたことに、誇らしくなった。私も、牧野さんのように、花をこれからも一途に愛し、私なりに花と向き合う心をずっと大切にしていきたい。 「誰も、この天から授かった花を愛せぬものはあるまい。」 Nobody can resist loving a flower. 高知県立牧野植物園 〒781-8125 高知県高知市五台山4200-6
- Taiwanese plants
2026年3月末。初めてのアジア旅、台北へ行ってきた。仕事では中国には行っていたのだが、プライベートでは初のアジア。忙しない日々の中に、こうしたプライベートの旅ができること。今ある環境、全てに感謝したい。台湾は行く人行く人みんなが最高!と口を揃えて言っていたので、いつか行きたいと思っていたので行けてうれしい。とにかく、食べて、歩いて、食べて、歩いて、食べた。美味しくて安いって素晴らしい。台湾に行っても、やっぱり私の目に入るものは花たちだった。 台北市内にある土日のみ開催しているフラワーマーケット 土日のみ開催しているフラワーマーケット。着いた日が日曜日で運よく足を運ぶことができた。ここは仲卸というよりは一般客向けに解放されたマーケットで地元の人で溢れかえっていて、多くの人が花を、植物を、求めて集まっていた。 ブーゲンビリアの鉢植え さすが台湾、南国感のある亜熱帯で元気に育つ花たちで溢れかえる。行った時期もちょうどお花が咲き始めた頃で、ブーゲンビリアや胡蝶蘭など、日本では主として咲かないような花が多く見られた。 ここは、さまざまな胡蝶蘭を多くセレクトされたお店でとても素敵だった。バンダやエピデンドラムなど好きなお花や見たことがないお花が多くあって、大興奮。写真撮ってもいいですか?と伝えて、少し写真を撮らせていただいた。その地ですくすく育ちやすい環境であること。花にとっても生きやすい環境ってそれぞれあるんだなあと、異国の地の花を見て改めて感じた。 少し街路地を抜けて、小道を除くと、しっかりいる。緑たちが。鉢植え、ベランダから溢れ出すブーゲンビリア。公園の巨大な木。屋久島かな?と思わせるような締めごろしされた木たちが街の都会に急に現れる。伸びて、垂れて、咲き誇って、なんだか人間よりも台湾の植物たちが主導権を握っているような、人よりも主人公に見えた。そして、伸び伸びと育つ植物と一緒に共存している台湾の人たちも、なんだか清々しい。時には、壁を通してしまう樹木、壁にへばり付く木々。「やっかい」といえばそれまでだけど、「仕方ない」なのか、これが植物だから。と言わんばかり、そのまま何も手を入れずに育っている様子だ。 しめごろしの木とは、他の木に乗っかって育ち、最後はその木を締めつけてしまう木。最終的に元の木は圧迫されて枯れてしまうことが多く、独特な生態から自然界の「共生」と「競争」を象徴する植物としても知られている。どんな世界にも、共生と競争があることを知る。 公園の木。木に植樹しているバンダ。ここから育っていくのだろうか? 異国の地は歩いているだけで、楽しい。それは、植物や花を好きだと余計に目が忙しく、楽しいのかもしれない。やっぱり、私はどこへ行っても花に夢中だった。自分が興味関心があることを改めて気づけた旅だった。自分がいつもと違う環境に身を置き、自分のことを知るきっかけをくれるのが旅なのかもしれない。自分を解放して、少しばかり仕事と距離を取って、好きや興味をくれる時間なのだと今回の旅で気付く。自己理解という言葉が正しいかはわからないのだけど、きっと自分のことを知ることって、難しいなと日々感じる。 難しいから、旅に出たり、自分を解放する時間という作業が必要で、けどその作業をするには、日々何かに向き合っていたりしないと旅に出てもそれを感じることはできないんじゃないかな。何かに向き合ったりする内容は人によって様々だけど、やっぱり仕事なのかな。今回の旅では、「自分をいかして生きる」という西村佳哲さんの文庫本を持って機内に乗った。往復の飛行機で読み終えて、とても清々しい。最後の一節、心に留めて置きたい言葉をここに残したい。 やらされてやるような労働はしたくないし、してほしくもない。どんな難しさがあろうと、一人ひとりが自分を突き動かしている力、 この世界に生まれてきた力を働きに変えて、つまり<自分の仕事>をすることで社会が豊かさを得る。そんな風景を本当に見たいし、自分もその一端で働き、生きてゆきたい。—「自分をいかして生きる」 あとがきより。
- くつ下のこと
寒い寒い冬がもうすぐ終わろうとしている。ニット、くつ下、タイツが大好きだから、冬が終わってしまうことがとても寂しい。着たい服を纏うことができる冬がやっぱりいちばん楽しいなあ。ただ、私の大好きな命たちが芽吹く春も待ち遠しい。 春は、出会いや別れや、なんだか少しきゅっと胸が掴まれるようなシーンが多い気がする。そんな私も今年の春は、少し変化があった。8年間契約を交わしていた商社会社とこの3月で一区切りすることとなった。2019年、企業デザイナーとしてくつ下のデザイナーを卒業し、ひとりで事業をスタートしたタイミングで、業務委託として契約をした会社だった。独立した当時、ようやくくつ下のデザイナーとして自信が持てて、一人でやっていこうと思った。ただ、laceflowerとしてブランド一本で働くことも、くつ下の知識も、まだまだ勉強していたい。(というか、ずっと勉強しているしいまだに継続中できっと終わりのない世界。)そんな時に出会った会社で、気づけば8年という月日が経っていた。 契約して二週間、チームにも仕事にも全然慣れていないのに「上司が都合が悪くなったので、取引先様とタイのくつ下工場へ行ってきて」というところからスタートした。そんな無茶振りばっかりで、大変癖のあるお取引先様と、くつ下の専門知識が高い営業のおじさまたちに囲まれながら、必死だった8年。当初はブランドをスタートしたけど、おそらく9割は商社の仕事でいっぱいだった。今まで、いろんなくつ下メーカーで勤めてきたが、私が見た現場の中でダントツにプロフェッショナルな集団で、自分の知識の愚かさに何度も悔しい思いをした。当時くつ下デザイナー歴6年目。自信が持てたはずだったのに、まだまだ全然私くつ下のこと知らないじゃん‥て、また自信を無くした。まずは「同じレベルで、会話ができるようになろう」と、必死に喰らい付いて、とにかく勉強したし、タイの工場の方にたくさん質問ばかりしていた。工場の方には大変助けていただいた。(すぐタイに行けと言われて行って良かった‥)1年目はとてもしんどかったことをふと思い出すけど、辛かった想い出以上に私のくつ下人生、素晴らしい8年間となった。きっとこの8年があったから、私は今のlaceflowerも高山植物図鑑も生み出せたと思うし、日々くつ下に向き合うこともできている。癖のあるお客様と癖のある靴下マニアの先生たちに、たくさん勉強させていただき、より靴下への探究心が生まれていった。今の私があるのは、8年一緒に勤めたこの会社のおかげ。 区切りをつけた理由は、いちばんは私がいちばん大切に想うくつ下をもっと大切に想いたい。大切に想うくつ下にもっと時間を費やしたい。ブランドを好きでいてくれるお客様への想いが募り、もっとこのブランドのことを追求していこうと思ったのがいちばんの想いだった。くつ下というアイテムに携わって今年で14年目。こんなにも長くひとつのことを探究し、追求していったのは初めてだし、きっと私の人生で、「誰にも負けないくらい好き」と言えるものがくつ下になることは間違いないけど、私が想うくつ下をどう伝えていけるだろうか、好きでいてくれる方に、ずっと好きでいてもらえる努力をしなくては。これからも、くつ下との向き合い方を考える日がつづく。 好きだから、頑張れる。好きだから、努力できる。好きだから、喰らい付いていける。 「好き」な気持ちはこんなにも人を支えてくれるのだ。 "くつ下って楽しい" 。 私のくつ下を履いて、ぜひ感じてもらえますように。 こんなにも好きなのだから。 私の作るくつ下を信じて大丈夫。
- アルパカの紡績工場
私は、アルパカの糸で作られた製品が大好きです。昨年より、North pole Alpaca tightsというlaceflowerのなかでもいちばんにあたたかいタイツを発売しました。冬にしか纏うことができないタイツが大好き。寒い冬が大好き。なぜなら、タイツが履けるから。女性ならではのファッションスタイルを、より楽しくさせるアイテムだと思うので、私はタイツが履ける冬のファッションが大好きです。 暖かくて、可愛くて、履いていて気持ちの良いタイツを日々探求しているなかで、大好きな素材「アルパカ」でタイツを作りたいと思った。アルパカが好きな理由は、昨年書いたこちらのブログより。( Alpaca tights ) もともとNorthpole tights は、リヨセル素材で展開をしていて、シンプルな小菊のお花柄がワードローブしやすいお気に入りのタイツ。素材を変えて作りたいと思い、私はこの柄にアルパカの糸を当てはめてみることにした。 レッグウェアを作るには、どの機械に、どの番手の糸を合わせるか。使用する糸の主役は表糸という名前の通り表面に見える糸と、名脇役な裏糸の2種類あって、裏糸も名前の通り表からは見えない影の立役者。表糸と裏糸のバランスがとても大切です。機械にかける糸にも、適正番手というものがあり、適正番手でないと機械に負荷がかかってしまい、針が折れてしまったり、生産効率も下がってしまうので、なるべく適正番手の糸を機械に合わせる必要があります。パズルのように当てはめて作っていくレッグウェアのものづくりは、デザインだけではなく、くつ下の作り方をわかっているかいないかで、どんなくつ下に仕上げたいか、なかなか思うように作るには本当に難しい。もちろん、現場にいる技術者たちに委ねることも可能だが、細かな要望に仕上げたい場合は、自分も同じように知識を持って依頼できるようにしたいという想いがあるので、日々勉強している。終わりがないくつ下作りは、学ぶたび、「楽しい」しかない。 今回は、奇跡的に私が使いたいアルパカの糸が、使いたい機械の適正番手にぴったりはまった。糸以外にも、特にタイツは、くつ下よりも肌に当たる面積が大きく、とても繊細なアイテムで、難しい物作りだと感じる。お腹いっぱい食べても苦しくないウエスト仕様。1日履いていて、ストレスのない素材。股上が下がってこないもの(これ、かなり小さなストレス)。それと、座った時に目が合うタイツが、小躍りしているほど可愛いもの。 などなど、かなり着用感に妥協できない点が多くて、タイツは履き心地が悪いって諦めて欲しくないのです。履き心地のいいタイツは、この世の中にたくさんたくさんあります。私が思う履き心地のいいタイツに、アルパカの素材がぴったりだと確信していたので、サンプルを作成する段階からとてもわくわくしていた。 今回使用したNorthpole Alpaca tightsのアルパカの糸の混率には、アルパカ・ウール・ナイロンと書かれていた。なんでナイロンが入っているのだろう?なんでこの混率?糸が生まれる姿も見たいと思ったけど、この混率でなぜ糸が作られているのかなど、紡績方法が気になって、自分の目で確認したいと思い、紡績工場を訪問することにした。 誰が、どうやって、どんなふうに、どんな場所で生まれるのか、知りたい。知った方がもちろん勉強にもなるし、自分の目でみた景色は、嘘がない。きっとお客様に自信を持って伝えられると思うから。 私のメールフォルダは、靴下工場さんと糸商さん2つフォルダを作るくらい、糸商の営業さんとのメールが溢れている。気になると直接メーカーにすぐ問い合わせるし、電話で聞いたりもする。デザインすることと同じくらい(もしくはそれ以上に?)時間をかけて素材のことを考えています。そうやって、自分の力と目で見た景色、記憶を残して、くつ下に向き合っています。紡績工場は、くつ下が生まれる前の更に糸が生まれる前の段階。靴下は、「素材が命」。日々くつ下と向き合っている中で、これに尽きる。くつ下が生まれる中で、紡績もとても大切な工程なのだ。 私をこんなにも魅了しているアルパカについて、改めて。アルパカとは、世界最高の天然繊維の一つと言われています。繊維自体の構造がマカロニのように空洞になっており、空気層に暖かい空気を取り込むので暖かく、素材自体も軽い繊維です。 アルパカの特徴は以下。 < アルパカの特徴 > 強度ある 動物性の繊維、獣毛の糸の中では、繊維が長く強度が高いところが特徴的です。動物性繊維は基本的に強度が弱いものが多いので、これは一番嬉しいポイント。繊維が長いと比較的、耐久性のある製品を作ることができます。 毛玉になりにくい 表面を覆うスケール(獣毛の糸はスケールという鱗状のような繊維調をしています)の形状が大きく(スケールが大きい=毛玉になりにくい)、毛玉が起こりにくい繊維です。スケールの大きさは 【 アルパカ>カシミヤ>ウール 】 。どうしてもウールは毛玉になりがちなのは、スケールの大きさに関係しています。 あたたかい 羊毛の7倍と言われるあたたかさがあると言われています。繊維自体もとても軽くて暖かいので、身につけていてストレスがありません。 デメリットとしては、非常に編みにくい、織りにくい繊維ということ。アルパカ100%だと繊維自体が柔らかく滑りがいいので、ウールなど他の糸と混紡して糸にすることが多いです。アルパカ製品を作るということは、少し難易度が高いように感じる。そんなアルパカの糸を、国内で一番紡績し、アルパカを国内に輸入している紡績工場さんがあります。愛知県一宮市にある東和毛織株式会社(以下、東和さん)。 東和さんの会議室にあった大小様々なアルパカの人形。とんでもなく、肌触りがよくて気持ちいい。我が家にも2匹いる。 東和毛織株式会社 東和毛織株式会社1897年(明治30年)に名古屋で毛織物メーカーとして発足。1951年(昭和26年)に紡績事業を始め現在は愛知県一宮市に工場を構える。長年の経験から、世界中より厳選した多種多様な天然繊維原料を取り寄せストックし、特にアルパカは、さまざまなカラーと種類の原料を取り扱っており輸入量は国内トップ。 「アルパカと言ったら東和さん」というくらいアルパカでとても有名な紡績工場さんです。糸BOOKのデザインにもアルパカのシルエットのデザインが入っていて、アルパカへの敬意、拘りを感じます。 天然繊維として非常に多様な「本来の毛色(ナチュラルカラー)」を持つ動物。染色せずに、こんなにもカラー展開できる素材はなかなかありません。諸説では、22色もあるとか? 東和さんの企業メッセージとして、 "こだわりは暖かさとして伝わる" を掲げています。東和さんが作る糸は、全て、あたたかい。見た目もあたたかい。ふわふわしていて、ベーシックで上質な糸から可愛いフェアリーな糸まで作っています。中でもアルパカの紡績がダントツに得意な紡績工場さん。ずっとアルパカの製品でlaceflowerからレッグウェアを作りたい。作るならば東和さんの糸を使って作りたいとずっと夢見ていました。たくさん東和さんの糸BOOKもストックをしていて、BOOKを眺めては、これではないかなあ…と、東和さんのアルパカの糸を使うタイミングをずっと心待ちにしていました。東和さんの糸を使うと決めたら、アルパカの糸がどうやって紡績されているのか知りたいと思い、私は愛知県一宮市にある紡績工場さんへ今年の2月に訪問しに行きました。 まずは、紡績方法の種類を学びます。東和さんでは、様々な紡績機を用いて紡績工程を行なっています。メインで紡績している方法は、梳毛紡績という紡績方法。一つずつ丁寧に、教えてくださいました。梳毛紡績には、大きく分けて2種類。今は珍しい生産性があまり良くない英式梳毛紡績と、英式に比べ、生産性が良い仏式梳毛紡績があります。 モヘアやアルパカの高品質な梳毛糸に適している紡績工程 英式に比べ、生産性が高く、安定した紡績が可能なために現在主流の紡績方法 実際に、紡績工場へ潜入。機械の音が大きく、大声で説明してもらっています。なかなか声が通らない私は、会話するのに一苦労。 紡績機械に入る前段階の綿の状態。少しずつ糸のようにしていく過程。まだまだ糸にはならず、「紡績」の前段階。 少しだけ、マニアックなお話しだけど、糸のことをお話しします。ウール糸などを紡ぐ糸の種類には、大きく分けて2種類あります。一つは「梳毛」。2つ目は、「紡毛」。どちらもウールなどの天然繊維に使われる典型的な製法ですが、目的や仕上がりがかなり異なります。それぞれ紡績方法も違います。東和さんは、梳毛糸に特化した紡績工場。その他、「意匠糸」と言った少し変わった糸の紡績が得意な紡績工場です。 < 梳毛 > 特徴 長い繊維(長繊維)を使用 コーミング(櫛がけ)して繊維を平行に揃える 不純物や短い繊維を除去 表面がなめらか・光沢がある 強度が高く、毛玉ができにくい 仕上がりイメージ 薄地でシャープ、丈夫 すっきり、さらっとした肌触り よく使われる製品 スーツ地、ドレスソックス、機能性ソックス 登山用ソックスにも多い(耐久性◎) 紡績方法 簡単に説明すると、以下の流れで紡績をします カード → コーミング(梳毛工程)→ トップ → ドロー → しっかり撚糸 長繊維を揃えて整列させる 滑らかで強い糸になる < 紡毛 > 特徴 比較的短い繊維を使用 カーディング(カードがけ)して繊維がランダムに絡み合う 空気を多く含む → ふんわり 仕上がりイメージ 暖かくて柔らかい 表面にふわっと起毛感 ただし、毛玉ができやすい&耐久性はやや弱い よく使われる製品 ニット、マフラー、セーター、冬用ソックス ほっこりあたたかい衣類向け 紡績方法 簡単に説明すると、以下の流れで紡績をします カード → ロービング → 撚糸 短繊維を空気を含ませながらふんわり紡ぐ 暖かくて柔らかい糸に仕上がります なんとなく、梳毛と紡毛のイメージが伝わると嬉しい。糸って本当に難しいです。今回使用したアルパカの糸は、トライスピン紡績という紡績方法の機械を使用して作った糸(MODEST 1/16)意匠糸を使用しました。ちなみに、意匠糸とは、簡単に説明すると変わった糸。スラブヤーン、ノットヤーンなど凹凸のある糸や、嵩高性のある糸、ふわふわした糸など。 今回使用したMODESTはとても嵩高性のあるふわふわと柔らかい特徴があります。アルパカ・ウール・ナイロンの表記になっている理由としては、飾り糸・芯糸・押え糸にそれぞれ違う糸を使用して紡績をしていることから、このような表記なっていることがわかりました。ふわふわなアルパカの風合いを出す紡績方法をするため、この機械を使って編むために必要な混率だということ。やっぱり、現場をみて知ることが、自分にとって物作りをする上で、いちばんに大切なプロセスだと今回紡績工場を訪問させていただいて、とても腑に落ちた答えだった。 ふわふわな紡績糸の作り方をしているため、とても軽いのが特徴です。もともとアルパカの繊維自体が軽いですが、今回のトライスピン紡績にすることにより、より多く空気が含まれ、軽くふわふわな仕上がりになっています。 ようやく形ある「糸」の状態になってきました。だいぶ工程を端折っておりますが、とにかく一つ一つの工程が細分化されていて細かいです。そして、機械がとにかくうるさい。 紡績が終わり、糸捲きをしている工程 North pole の collectionは、laceflowerから「冬の訪れ」をお知らせするアイテム。ここ(東和さんの糸)から始まっています。見るからにふわふわで暖かいタイツは、きっと冬が来るのを楽しみとなるようなタイツとなりました。アルパカを使用したタイツも、なかなか珍しい。アルパカ素材の衣類を身につけたことがない方へ、初めて身につけるアイテムがlaceflowerのアルパカタイツだと嬉しい。アルパカの素晴らしさが、このタイツを通して伝わりますように。 東和さんにいたスタンバイしているアルパカの人形たち。 改めて、紡績工場を見学させていただき、日本の細やかな技術を目の当たりにして、とても刺激を受けた。日本人って、美徳が時に面倒になる場面も多々あるけれど、きっとこの細やかなところが、今の日本の物作りに繋がっている歴史なのかなとも思う。素晴らしいアルパカの紡績工程を見れたので、私はこれからもアルパカの糸に自信を持って届けることができることだろう。 工場をアテンドをしてくださった営業の工藤さん。工場見学の段取りをしてくれた畝川さん。本当にありがとうございました。 工藤さんは、初めてお会いしたのですが、糸が好きなんだなあとお会いしてすぐ伝わってきました。もともと物作りをしていた方で、デザイナーの気持ちもわかる繊維の営業さんはかなり強い。汲み取り方も、全然ちがう。工藤さんは、 「もっと若い人に、糸の作り方を知ってもらい。知った上でデザインする人が増えていったら嬉しい」 と言っていました。 デザイナーである以上、素材を自分の力で選ぶ以上、どのように糸になっているのか、本質を理解した上で企画デザインをこれからもしていきたい。 私が作るアルパカのタイツ。 ぜひ、安心して足を通してもらいたいです。
- レッグウォーマー
laceflowerから初めて作るレッグウェアアイテム、それはレッグウォーマー。身体を温めてくれるだけではなく、「くつ下って楽しい」と思ってもらえるような、レッグウェアのファッションがより楽しくなるようなアイテムを作りたいと想い、レッグウォーマーを開発しました。私が初めてレッグウォーマーに足を通したのは、くつ下メーカーで企業デザイナーをしていた頃。デザイナーになって6年目、2019年頃のくつ下に触れてから随分と月日が経った頃だった。それまで自分でレッグウォーマーを買ったことも使ったこともなく、必要としていなかった。 ちなみに、レッグウォーマーの定義は、 くるぶしから上に向かい脛をカバーする方式のもので、短いものから膝下または膝上までのものがある。 ダンス用の保温目的のスタイルが原点である。 参考文献「くつ下の本」 P.62 当時、担当していた取引先様が、温活のケアアイテムとして、レッグウォーマーを一面で展開したいとの要望があった。4ピン4段の16SKU。こんなにレッグウォーマーって需要あるのか‥と気持ちがあまり上がらずなまま、サンプルの試作をする。たくさんのサンプルを試作し、サンプルチェックで初めてレッグウォーマーに足を通した。それが、私のレッグウォーマーとの出会いでした。初めてレッグウォーマーを付けたことを今でも覚えている。とっても、感動した。ふくらはぎだけ温めているのに、足全体も、身体も不思議とあたたかい。しかも着脱も楽ちん。暑い時にサッと脱げて、寒い時にサッと付けれて、デスクワークの時なんか最高。なんだ、この画期的なアイテムは。今まで使ってこなかったことをレッグウェアのデザイナーとして恥ずかしくなった。温活ケアのアイテムとして謳っていたのも同然。これは、必然的に「身体を温めるもの」だった。 Florist col.anemone そこから私は、レッグウォーマーにはまって、様々なレッグウォーマーを使うようになった。中でも私のお気に入りは、シルクかウールで作られた薄手のもの。ただ、レッグウォーマーってあまり見せるように作られていないというか、下着のようなデザインが多く、シンプルだし、見えたら少し恥ずかしいような。見えないように使っていた。デザインが気に入って買うというよりは、素材が気に入って買うという感じ。シンプルなただの筒のものが多い印象だった。いつか、laceflowerからレッグウォーマーを作りたいなあ、と漠然と頭の片隅にあった。 今回、私はお花屋さんのためにレッグウェアを開発することになり、初めはくつ下を作ろうと企画を始めた。お花屋さん達にアンケートを取って、そこでみんなが口を揃えて欲しいと伝えてくれたものは、レッグウォーマーだった。 確かに、レッグウォーマーだ。お花屋さんにぴったりだ。オールシーズン冷えてしまうので、足を温めるアイテムとしてレッグウォーマーがぴったりだと思った。 いつか作りたいと思っていたアイテムを、私の憧れの人たちへ向けて作れるなんて、こんなに嬉しいことはない。 そんな出会いと想いが重なって、laceflowerらしいレッグウォーマーが誕生した。 初めて身につけるレッグウォーマーが、laceflowerでありますように。 足に美感を添えて、高尚度を高めるレッグウォーマーとなりますように。 レッグウォーマーの万能さにきっと驚くでしょう。 私が作ったレッグウォーマーは、「くつ下って楽しい」が伝わるもの。
- Florist
私は、お花屋さんにはなれなかったけど、お花屋さんのために何かできることはある。私の大好きな「花」を仕事として向き合うフローリストさんのために作ったレッグウォーマー、" Florist " 。フローリストさんたちが皆、声を揃えて欲しいと伝えてくれたもの。いつかlaceflowerからレッグウォーマーを作りたいなと思っていたので、ついに、この時が来た! お花屋さんに向けてターゲットを絞ったけど、もちろんお花屋さん以外のみんなも使えるレッグウォーマーを開発。絶対に譲れなかったポイントが4つ。 1.オールシーズン使える(素材、厚さ、フィット感) 2.毛玉になりにくい 3.可愛く防寒できる 4.色々な使い方ができる ―綺麗すぎず、カジュアルすぎない 「素朴だけど上質」なシルク― オールシーズン使えるところは、一番のポイントだった。シーズンに限られてしまうと、どうしても日常として使いにくくなってしまうような気がして、どんな季節にも使いやすい素材を選定した。夏でも、冬でも、どんな季節でも使い心地がいい素材。私は、くつ下を企画するとき、デザインと同じくらいに素材のことを考えています。素材や糸が好きな理由もありますが、くつ下は素材が命だから。どんな素材のくつ下なのか。1日の快適さが全く違うもの。 選んだ素材は、シルクとリヨセル。2つの素材を撚糸し、初めてオリジナルで作ったもの。シルクは絶対に使いたかった素材で、天然繊維の中でも、人間と同じタンパク質で作られているシルクは、冷えや身体を守るために、身体に寄り添ってくれる心強い素材。laceflowerのアイテムでは、初登場のシルク!うれしい。シルクについて、私の言葉で、お伝えしたい。 <シルクの特徴> 1. 肌に優しい シルクは人間の皮膚に近い アミノ酸を含むたんぱく質繊維。 肌への刺激が少なく、敏感肌やアレルギー肌の方も◎ 2. 吸湿性・放湿性に優れる 綿の約1.5倍の吸湿性があり、蒸れにくく、夏は涼しく、冬は暖かい。 汗を素早く吸い取り、放出することで、さらっとする。 3. 保温性が高い 繊維の中に空気を含む構造をしているため、体温を逃さず保温してくれる。 寒い季節にはしっとりと暖かさを感じられる。 4. 美しい光沢とドレープ性 なめらかな手触りと、自然な光沢感。 高級感があり、見た目にも美しく上品。 5. 天然の抗菌性・消臭性 繊維自体に抗菌作用があり、においがつきにくい。 清潔感を保ちやすい素材。 そして、シルクには、糸の種類が3種類(生糸、絹紡糸、絹紬糸) 生糸 …名前の通り蚕が吐き出した生の絹糸。 絹紡糸 …生糸を生産する際に出る副蚕糸などを使用し、紡績して生産される絹糸。 絹紬糸 …絹紡糸を生産する際に出る落ち綿などを使用し、紬糸紡績法によって紡績される絹糸。 今回使用したシルクは、「絹紬糸」 。絹紬糸には特有の節(ネップ)があり、コットンライクで素朴な風合いを持つ太い絹糸。製糸・紡績工程で出る綿を再利用した糸で、環境に配慮したエコロジーなシルク。絹紡糸同様、生糸撚糸に比べ含気量が大きく、ふんわりとした肌あたりと素朴な手触りが特長。絹本来の保温性や吸湿性などの特徴は生糸撚糸と変わらない。今回使用した絹紬糸は、エキストラグレードの落ち綿で紡績した紬糸。国内のシルク紡績メーカー、長谷川商店さんのPREMIER 1/28単糸のシルク糸を選んだ。 普通の絹紬糸は、ショートノイルで紡績をするが、PREMIERは、落ち綿のロングノイルとショートノイルを合せて紡績しているため、平均繊維長は普通の紬糸より長く、ネップが少ない・強度が強い・風合いが柔らかい特徴があった。ざっくりとした風合いが特徴のショートノイルと、やや上品なツヤ感あるロングノイルを合わせて作られた糸で、「素朴だけど上質」ないいとこ取りな優しい風合いのシルクを採用した。 ※ノイル(noil) …シルク糸を紡ぐ際、長繊維(フィラメント)を取り出す過程で除かれる、短い繊維の断片。 ※ショートノイル …ノイルの中でも特に繊維長が短いもの。 ※ロングノイル …シルク糸の製造過程で取り除かれるノイル(短繊維)の中でも、比較的長めの繊維。 シルクのデメリットとしては、強度が弱いところ。摩擦に弱く、日光に当てるを黄変してしまうところ。あとは、糸の価格が高いということ。近年シルクの価格はどんどん高騰している。日常に、仕事に、ガツガツ使えるシーンで使うことを想定していたので、ある程度、繊細で上品さは忘れないとはいえ、上品すぎてしまうような扱いづらいものにはしたくなかった。 もう少しラフに扱いやすくするために、私の大好きなリヨセルを撚糸することにした。リヨセルのいいところは、シルクのように肌触りが滑らかで、リヨセルも吸湿性が高く、1年中快適に使える繊維の一つ。原料は、ユーカリの木材パルプを使用していて、耐久性も強く、毛玉になりにくい。laceflowerといえば、「リヨセル」と思ってもらいたいほど、過去にもたくさん登場してきた素材の一つで、リヨセルが大好き。再生繊維が、大好き。 リヨセルは、植物由来の再生繊維で吸湿性・耐久性に優れており、シルクは肌ざわりと保温性を高める天然のたんぱく質繊維。この2つをバランスよく撚糸することで、「やさしさ」と「実用性」を両立した糸が生まれた。初めてオリジナルで作った糸は、私が好きな糸を掛け合わせてできたもの。 " florist " legwarmers col.anemone(アネモネ) ― 見えないところにこそ品を。 高尚度を高める、足元の名脇役 ― 仕入れ、配達、店内作業など、着脱がしやすく便利なアイテム。laceflowerの商品コンセプト ”高尚度を高めるレッグウェア” として、裾から見えるりぼんが、日々生活する中で、気持ちを高まらせてくれるはず。機械は、贅沢にホールガーメントの完全シームレスで編み立てた。上も下も縫製の始末がないので、締め付け感がなく、履いていてもストレスがない仕様に仕上げ、装いの完成度を、細部まで高めたい方へ届くように心がけた。上も下も縫製がないレッグウォーマーってなかなか探してもなくて、今回は贅沢に着用感の心地よさを重要視し、ホールガーメントを採用した経緯だった。 編み地は、シンプルな1×1リブ編み。11の畦目が一番伸縮性が高く、履き心地がいい。同じ素材で編んだ紐を通してリボン結びをするスタイル。裾にリボンで結ぶスタイルは昔から好きで、2019年にリスタートした際に作ったトーションレギンスも、紐が付いていました。すごい懐かしい…。 ― 所作を美しく見せる機能性 ― せっかくオリジナルで作った糸だったので、くつ下もお揃い開発を進めることにした。締め付けが強すぎず、履き心地に配慮された設計。履いた姿が美しく、日常動作が丁寧に見えるようなフィット感を目指し、レッグウォーマーとお揃いで作った1足。足底にはフローリストさんへ敬意の気持ちを込めて「Florist」とニットで編んだ。機械は、こちらも贅沢にホールガーメントを使用。ホールガーメントで作るくつ下は本当に贅沢。片足編むのに30分もかかるほど、ゆっくり機械で編まれていて、まさに「上品で贅沢」な機械。私の作るくつ下にぴったりな機械で、履き心地もシームレス製法なので、納得の履き心地。ホールガーメントのくつ下は、本当に素晴らしいと思う。くつ下はミドルゲージで、真冬は寒いので、春〜秋に履くのがおすすめ。 " florist " socks col.anemone(アネモネ) 今回、開発した中でお気に入りのポイントは、いろんな使い方、履きこなし方があるということ。レッグウォーマーは、アームウォーマーにもなる。(こんな可愛いアームウォーマーは初めて!)思いきりくつ下を伸ばせば、サイハイソックスにもなる。フローリストさんからの「長い靴下が欲しい」という声にもばっちり対応できた。冬の寒い季節は、パンツの下に重ねて長くして履いたり、ファッションとしてくつ下と合わせて履いたらニーハイソックスの出来上がり。 ―How to leg warmers.. ― arm warmer Long kneehigh socks サイハイソックスは、くつ下と重ねて履いて、太もも部分をリボンで留めてあげることがポイント。リボンは後ろでも前でも可愛い。 くつ下、レッグファッションの楽しさをより伝えられるような品番。私が生涯伝えたいこと。「くつ下って、楽しい。」が伝わると嬉しいな。自分のお気に入りの使い方も見つけたり、自分の足と寄り添うような1足になるはず。 色は、3色展開。 ― whitelaceflower(ivory) leg warmers socks ― col.anemone(red) leg warmers socks ― col. pansy(charcoal gray) leg warmers socks お洗濯は、手洗いがおすすめですが、レッグウォーマーは毎回洗濯せず使用しても大丈夫。汚れなどがついていない場合は、1シーズンに1回洗濯でも大丈夫。くつ下は、洗濯機洗いの場合は、必ず裏返しにして、ネットに入れてお洗濯してくださいね。 久しぶりの新作アイテムに、色々な想いや考えを詰め込んだので、とても長い文になってしまった…。どうか、想いが伝わると願って。Floristは、8月下旬〜9月中旬頃に入荷予定です。 Florist leg warmers color : whitelaceflower / anemone / pancy size :free size ¥8,000 + tax Made in Japan Florist socks color : whitelaceflower / anemone / pancy size :23-25cm ¥5,000 + tax Made in Japan
- お花屋さん
laceflowerと、お花屋さんとの物語。 小さい頃の夢は、お花屋さんだった。きっと、全女子が一度は夢見たのではないだろうか。私も、もれなくそのうちの一人だった。きっかけはわからないけど、可愛いものが好きだったから、お花屋さんの空間がきっと小さい頃から、「可愛い」と思っていたのだと思う。大人になった今、私はレッグウェアのデザイナーとなった。大人になった私の夢は、お花屋さんにくつ下を置くこと。夢は叶ったけど、これからも、ブランドコンセプトや指標として、ずっとこの言葉と夢を持っていきたい。 laceflowerは、これまでたくさんのお花屋さんの力を借りて、靴下づくりに向き合ってきました。お花屋さんの店内でPOPUPを開催したり、世界観を表現するためにお花の力をお借りして―。お花との出会いは、laceflowerにとって欠かせない時間。 そのなかで、強く感じたことがある。それは「花」という生きものと向き合う現場の過酷さ。綺麗な花を相手にするという、言葉では語りきれない繊細で尊い仕事。お花屋さんの仕事に、敬意と感謝の気持ちが募っていった。これは、誰にでもできる仕事ではないな…と。お花屋さんの毎日を、足もとから少しでも支えられたら。日々の中で、寒くてもテンションが上がるもの。気持ちよく、花と向き合えるもの。お花屋さんにはなれなかったけど、お花屋さんに寄り添うことは出来るかも。そんな想いから、製品の開発が始まった。 イベントで1日店頭に立たせてもらい、一番に感じたことは、とにかく寒いこと。夏は花を第一優先にし、エアコン下でキンキンの店内。冬は、花を第一優先にし、暖房が付けられないので、暖房機器のない寒い店内。(外と変わらない程度の気温) フローリストさんに聞いたら、春夏は18度、秋冬は10度以下とのことだった。とにかく寒かった。 寒さから守ってくれて、日々のお仕事もおしゃれに楽しく、ふと見えた時の可愛くあたたかいもの。オールシーズン使えるもの(ここ大事!)。コンセプトを決めてから、フローリストの皆さんにどんなレッグウェアが欲しいか聞いて回った。(お答えいただいたフローリストの皆様、本当にありがとうございます。LANDのあこさん、waragaiの藁谷さん、givreの裕子さん、notflowerの美咲ちゃん、dodo tokyoのふくちゃん etc.. ) 聞き込みをしていると、足元は靴でボリュームを出して底上げしているとのこと。(どのお花屋さんも寒さの工夫が同じで驚いた!)あとは、登山用くつ下くらいのボリュームのあるくつ下を履いたり。ボリュームのあるくつ下は暖かいけど、夏場は暑いし、脱ぎ履きが発生するのも面倒だなあと。色々と調査をしていると、あたたかい靴下ではなく " レッグウォーマー " が欲しいという意見が多く上がった。あとは、サイハイソックスくらいの超ロングソックスも欲しいという意見も。当初は、くつ下を作ろうと思っていたが、「欲しい」を形にしたかったので、レッグウォーマーを作ることにした。 くつ下メーカーで勤務していた時、私は一時期、レッグウォーマーばかり作っていた。OEMの事業で、担当していたお客様の売り場で、「ケア」や「温活」という言葉がブームメントで、温活需要としてレッグウォーマーというアイテムがとにかく多かった。当時(2018年頃まで)、恥ずかしながらレッグウォーマーというアイテムを私は使ったことがなく、サンプルを試作し、試し履きをしている中で、レッグウォーマーというアイテムに感動した。くつ下よりも、温かさを感じ、付けているのと付けていないのとでは、身体への温かさが全然違う。しかも着脱が楽ちんだし、なんか可愛い。裾からレギンスのようにニュアンスを出したいときにも合わせると足元のファッションがより楽しくなるアイテムだった。自分で作ったレッグウォーマーがお気に入りだった。レッグウォーマーの素晴らしさは、すでに承知のこと。laceflowerらしい「繊細で上品な、履くだけで贅沢な気持ちになるレッグウォーマー」が編み上がりました。私がフローリストのために作ったレッグウォーマー、Florist と言います。 製品の詳しい詳細は、次のblogで詳しく紹介しますね。リリースは、9月末頃を予定。先週から、生産が始まっています。
- Keukenhof
イギリスと合わせて、花の季節に行きたい場所があった。イギリスとはまた違った花の文化。球根栽培が盛んな、オランダのチューリップを見たい。チューリップに会いに、オランダに訪れた。訪問の目的は、オランダ南部・リッセ(Lisse)という街にあるチューリップ世界最大級の花の公園 "キューケンホフ公園 "。毎年3月下旬~5月頃の3ヶ月しか開園していない夢の公園。敷地面積は、約32ヘクタール(東京ドーム約6個分)。たくさんの種類のチューリップがたくさん咲いていて、見たことがない品種のチューリップに大興奮。 Keukenhof 入口 湿度の少ない春、豊富な地下水、排水性の良い砂地の土地など、オランダの自然環境がチューリップの栽培に適しているそうだ。気候と土地が、チューリップを可憐に生み出していた。チューリップだけではなく、さまざまな球根と寄せ植えされた姿、色の組み合わせ、グラデーション、ほんとうに素敵だった。 寄せ植えされている花の種類やコンセプト名が明記されている 配色が、ほんとうに可愛い チューリップのことをより深く知りたいと思い、キューケンホフから歩いて20分ほどにあるチューリップミュージアムへも足を運んできた。 Museum White Tulip Nationaal Museum De Zwarte Tulp Grachtweg 2a, 2161 BG Lisse, オランダ チューリップは、16世紀にトルコから導入され、もともと中央アジア原産で、オスマン帝国(現・トルコ)を経て16世紀にオランダに伝わった。世界初の投機バブルとも言われる「チューリップバブル」により、オランダ国内でチューリップが一大ブームに。珍しい品種には家一軒分の値がついたことも。 ミュージアムにあるカフェ。チョコレートが球根の形をしている。 花の文化は、その国の歴史や雰囲気が垣間見れて、その国のことを知る情報源として、とてもいい。花のことを知り、興味を持ち、その国の雰囲気を知る。そして、その国へまた訪れたくなる。ヨーロッパが日本よりも花が身近な理由は、遠い古い歴史から根付いている「文化」だ。生まれた時から、当たり前の文化として、花に触れ、野菜を食べるように、花を飾る。そんな「文化」が、生まれた場所にあることが、私はとっても羨ましかった。もっと、暮らしの中に花が身近でありたいし、花に触れたい。文化はなくても、自分の中で花と向き合う文化を、自分なりに作っていきたい。 アムステルダム市内の運河沿いにある花市場でチューリップを買う素敵な紳士 チューリップミュージアムでは、一目惚れをしたチューリップの本を買った。英語版とオランダ語版があり、オランダ語版を購入。そこに描かれたチューリップは全て斑入りの柄をしたチューリップだった。チューリップバブルの際に、高値で取引されていたチューリップは、斑入りのチューリップ。珍しい品種として販売された種類のチューリップで、当時「broken tulip / ブロークン・チューリップ」と呼ばれていた。この斑入りのチューリップは、偶然のウィルス感染によって生まれたもので、人為的に作り出されたものではない。花びらの色が不均一に抜けたり、模様のような筋が入り、「ブロークンカラー」と呼ばれたものが、非常に美しいと人気となった。ウィルス感染の理由は、アブラムシや昆虫によって自然に感染され、当時はウィルスという存在自体がまだ知られていなかったため、この模様は「神秘的で貴重な品種」だと考えられていたそうだ。 見返しが素敵 現在流通している班入りのチューリップは、ウィルスフリーの品種改良による模様付けが主流とのこと。自然が生み出した芸術は、人間の力では生み出せないこともある。その姿に、注目を浴びたオランダの人々も、規格基準外の花を「素晴らしい」と選別する観点や付加価値の捉え方にも、センスを感じた。 オランダは研究機関の質がとても高いことでも有名で、きっとこの研究熱心で、優秀な研究結果があるからこそ、素晴らしいチューリップたちが生まれていったのではないだろうか。研究機関の質の高さは、オランダのハーレムという都市にあるオランダ国内最古の美術館、タイラース美術館へ行き、歴史的なシーンを垣間見て、オランダの研究熱心な心や、情熱を目の当たりにした。オランダはもともと実利を重視する国民性があり、研究も社会課題の解決やビジネス応用に結びつける傾向が強いみたい。国によって、人格も違えば、その人格や性質によって、国の性格がある。 Teylers Museum Spaarne 16, 2011 CH Haarlem, オランダ 3本の指に入るほどお気に入りの美術館 たくさんの国があって、その国の色があるのは、自然環境と人間により生まれていくものなのだと、久しぶりに訪れた海外で感じたこと。私が見たチューリップの記憶。文化、歴史、オランダ人の国民性。チューリップを通して、より知れた興味深いオランダの歴史を、これからも追い続けると思う。
- Torchonlace leggings
1950年頃、栃木県足利市ではトーションレースの研究と事業化に取り組み、全国でも有数のレースの産地だったそう。工場をたたむところが多い中、トーションの機械を守り続けている貴重な編み立て工場があった。トーションレースとは、色々な種類の糸を編機の中心に向かってからめて、テープ状に編み上げて生産されます。円形の編機の周りに糸を巻いたボビンを立て、コンピューターによって指示を受けたボビンが絡み合って編み上げられます。特徴は、とても多くの種類の糸を同時に編み立てる事が出来ること。 生産性はいいとは言えない。機械も大きく場所も取るし、糸もたくさん使う。ただ、編みの複雑さや繊細さは、独特のこの機械にしか生み出せないものがあると、機械を見て改めて感じた。贅沢な機械だと思う。綿レースのリボンやテープが昔大好きで、学生時代、よく作品で使ったりした。レースで髪の毛を結いたりもした。この綿レースを作っている機械もトーションレースなんです。 トーションレースの機械で編んだレギンス。素材にはリヨセルとナイロンを使用しました。裾がレースアップになっていて、前後どちらでも履ける仕様にしています。裾から見えるレース編みがとっても可愛い。
- lily of the valley
オードリー・ヘップバーンが映画『パリの恋人』のウェディングシーンで持っていたすずらんのブーケ。うつくしくて、とても憧れだった。たくさんのうつくしい場面や、言い伝えを聞いて、私の中ですずらんの花が格別になっていた。 島精機製作所が開発した全自動ニット編み機の完全無縫製(ホールガーメント)横編み機で編み立てしています。中でも古い機械のため、1日に20足しか編むことができず、ゆっくりゆっくり丁寧に編まれています。すずらん柄のぽこぽこした凹凸柄もホールガーメント特有な柄でレースのような穴あき柄が手編み感のある1足。この機械で編む靴下って、とっても贅沢だなあと感じた。lacefowerのコンセプト「履くだけで贅沢な気持ちにさせる繊細で上品な靴下」私の作る靴下のコンセプトにぴったりだった。 靴下を作る上で、たくさん大切にしている事がある。誰に、いつ、どんな時に履く?たくさんたくさん思い浮かべて、想像して、靴下だけを見ないように。それと、コンセプトに寄り添ったプロダクトになっているか。企画を見失いそうになった時にコンセプトをしっかり思い出して、贅沢か、繊細か、上品か、他の靴下に比べて大事にしたいと思ってもらえるか。それは、デザイン、素材だけではなく、靴下を作る生産背景、編み機も贅沢なものを。 今回のすずらん靴下はまさに "贅沢" なのだ。 素材は、綿とアクリルの強撚糸使用。強撚糸とは、2つの糸を強く撚って1本の糸にすること。撚りを強くかけることで毛羽感も少なく、シワになりにくい・さらっとした肌触りが特徴です。編み目がとても綺麗で、高品質な風合いで、ローゲージだけど、どこか高級感のある雰囲気の素材。また、すぐ穴があいたりしません。4年ほど履いてますが、全く穴があく気配がないです。 5月1日 すずらんの日。すずらんの日は、大切な人にすずらんの花を贈る日です。古くからフランスでは5/1にすずらんを贈る風習があり すずらんの花言葉「再び幸せが訪れる」という言葉通り、幸福をもたらす花と言われています。香りが本当にいい匂いで「上品」という言葉がとてもしっくりくる。日頃の感謝や想いを込めて、身近な人にすずらんの花が贈られ、贈った人も、贈らた人も幸せが訪れると言われています。「すずらんの日」は、大切な人を想う日。 数ある靴下ブランドの中から、laceflowersocksを選んでくださるお客様、私にとっては皆様が大切な人です。いつもいつも、見てくださって購入してくださって、可愛く履いてくださって、本当にありがとうございます。すずらんを履いて幸せが訪れますように、と願いを込めて作りました。 lily of the valley made in Japan (Nara) ¥3,000+tax cotton 47% acrylic 47% nylon 6%
- blue laceflower
ブルーレースフラワーの花言葉「しとやかで気品があること、ゆとりのあること」そんな女性でありたいという想いを込めた靴下。 この靴下、とってもお気に入りなんです。自分で作った靴下はどれも自分の子供のように、全部に愛情を込めて1つ1つ作っているので どれも最高に可愛いのですが、この靴下は、編み地も刺繍も作った工程も全部含めて、全部全部愛おしい。履くともっと可愛さが伝わるそんな1足です。 ニーハイソックスと聞くと懐かしい。小学生の頃、ショートパンツやスカートに合わせて履いていた思い出。大人のニーハイソックスは靴下がより楽しめるアイテムです。もちろんショートパンツに合わせて履いてもいいし、ロングスカートに合わせてタイツ感覚に履いたり、デニムやパンツの下に履いて防寒対策にも。私はとても寒がりでパンツの下にタイツを合わせたりしますがウエスト周りが渋滞しがち。ニーハイはパンツスタイルに合わせるにはとても最適です。寒がりさんにぜひおすすめ。あとはロングブーツから少しチラッと見せて差し色にしても可愛い。たくさんの使い方があるので自分のお気に入りの履き方をぜひ見つけてもらいたいです。 足の甲部分には、お花の刺繍が入っています。1700年代〜1750年代ヨーロッパ西洋ファッションで、見られたメンズのジャケットやベストのボタンには刺繍がされていました。小さなボタン一つ一つに、お花の手刺繍がとても可愛くて細部のパーツへのこだわりにとても感銘を受けた。18世紀ロココ男性の必需品であったくるみボタン刺繍をイメージし、刺繍を入れました。 素材には、リヨセル90%・カシミヤ10%配合の滝善さんの糸を使用しました。2021年に登場した新しい糸BOOKです。大好きなリヨセルに+カシミヤ、本当に肌触りが最高なんです。もっちり、しっとり、誰もが虜になるはず。発色もとても良く素晴らしい糸です。 ※リヨセルの特徴 ナイロンやポリエステルのように石油を原料としておらず 、 ユーカリ(木材)を特殊な溶剤で溶かして作られる(溶剤紡糸法と呼ぶ)再生繊維で、繊維の断面が円形であることから強度が高く、湿潤時の収縮や強度の低下が少ない繊維。また、溶剤を回収して再利用するため、廃液が環境中に放出されず、地球にも優しいエコロジカルな繊維です。 ■メリット ・ソフトな風合いと適度な光沢感がある ・繊維が柔らかくドレープ性がある ・吸湿性に富む ・ハリ、コシ感、弾力性(反発性)がある ■デメリット ・摩擦により毛羽立ちや白化しやすい(湿潤状態での摩擦は特に注意!) ・濡れると風合いが固くなる場合がある ※カシミヤの特徴 非常に細くて繊細。ウールやアンゴラに比べて繊維が細いので、ふんわりした肌触りが特徴。そのため、敏感肌でも安心して使用することが可能。カシミヤ繊維の表面には油脂が覆われており、独特のヌメり感がある。このヌメり感によって滑らか手触りを感じられ、保温性が高い。 bluelaceflower Kneehigh socks made in japan (Nara) ¥3,300+tax Lyocell 68% nylon 22% cashmere 7% polyurethane 3%
- 靴下は1日を快適に過ごせるかどうかを左右する
登山で履く靴下は保温や衝撃吸収・汗の吸収と拡散・肌の保護など、足周りを守るための様々な役割を一手に担うキープレーヤー。ブーツの履き心地や蒸れやすさ、靴擦れなどはソックスを変える事で、解決できる場合も実際多々あります。「シューズの良さを活かすも殺すもソックス次第」と言えるほど、重要なアイテムであり、自分にピッタリのソックスを選ぶことは、靴選びに負けず劣らず大切です。 靴下って脇役だけど、なくてはならない存在で、なんでもいい分類でもないように思えます。1日どう快適に過ごせたか、纏うもので変わるもの。靴下も大切なギアの一つ。しっかり、自分に合うものを見極めて、自分に合ったお気に入りが見つかるといいですよね。改めてそう感じたのも、1通のお客様から頂いたお手紙でした。お手紙にはとっても心温まるメッセージと、靴下の感想が書いてありました。 「どの登山靴下を履いても必ずどこか靴擦れしてしまい、シューズが合ってないのかと考え、書い直したりしても意味がなく、今回、高山植物図鑑の靴下を履いたら全く靴擦れが起きず、靴下でこんなに変わるんだなあと実感しています。」 高山植物図鑑の靴下がお客様の足を守ってくれたこと、とっても嬉しい気持ちと、靴下を作って良かったと心から思えた瞬間でした。正直、履いてテンションの上がる可愛い靴下に過ぎないと、見た目だけ見ると思われてしまいそうな高山植物図鑑。しっかり、靴下と向き合い、登山用の靴下を作っています。 登山用靴下を作って良かったと心から思えた瞬間でした。気持ちを伝えてくださって本当にありがとう。 "歩く”ために大事な足を支える靴と靴下。靴に合う靴下を履くこともとても大切です。高山植物図鑑の靴下は、軽量登山シューズに合わせて開発をした靴下のため、アッパー、ソールが硬めの登山用シューズには適しておりません。200g~300g台のシューズ向けとなりますので、ご自身の靴に見合ったスペックの靴下か、ご確認の上、合わせてご使用くださいね。 感謝の気持ちを伝えてくれて、ありがとう、靴下を購入してくれた皆様、本当にありがとう。 2022年、夏山シーズンイン。今シーズンもみんなの足元を支えてね。 靴下よ、頼んだよ。私の作る靴下を信じて大丈夫。 2016 swiss











